おんたけ100キロ

 久しぶりに苦しいレースだった。とにかく2回の転倒ダメージが辛かった。それでも、10時間5分51秒で総合13位(年代別1位)だったのでヤレヤレだな。
 スタートは0時。降り続いていた雨も上がり、適度な気温、湿度でいい感じのコンディションだ。4時間前に100マイルでスタートを切ったI西君を見送ったイメージを持ちつつ、最前列にT監督と並ぶ。100キロという長丁場だから、スタートの緊張感はやや無し。で、全員のカウントダウンでスタート。村中のアスファルト道を右や左やと登って行く。前に4人、その次が4人、そして30mほど離れて俺。4人の背中を見つつじっくりと近づいて行き、林道に入る前に合流。第2集団の9位でトレイルへ。
 でも、ここのトレイルは、瓦礫だらけの林道。こぶし大から漬物石サイズくらいがゴロゴロしていて、足元が常に不安定。つまづきそうなガレ道をひたすら登る。第1関門(エイド)は、33キロ地点。そこまではこの集団後方をキープと思っていたが、尾根付近からはすごくガスガス。ヘッドライトの光に乱反射して足元がホワイトアウト状態だ。そんなとき、いきなり!!!!!右足を岩に引っ掛けて頭から転倒!右顔面を強打(痛いのなんの…)。右膝も打ち付けた(流血!)。すぐにヘッドライトを拾って走り出す(何とか走れそう)。第1関門に来たとき、「手当しましょうか?」と言われたが、やはり順位が気になるのでそのまGOGO。最初の転倒で第2集団とサヨナラしてからは1人旅。マイペースで走っていたが、またガレ道の下りで!!!!!転倒。さっきと同じく頭から地面に叩きつけられた。右膝にライトを当てると、けっこうな流血(ひぇ〜)。とにかく走らなきゃ。
 コースは、登り、登り、登り…どこまで登るんじゃ〜。下り、下り、下り…どこまで下るんじゃ〜という感じ。何度も何度もさっき見たような風景ばかり。50キロ地点で、4時間57分。昨年2位だったI西君の中間点は、たしか4時間30分だった。約30分遅れ、ということはゴールは10時間?10キロ1時間ペース(キロ6分)をとにかくキープだな。
 5時には夜が明け、周りが見えて来るが誰もいない。70キロくらいから、後から追いつかれ出す。1人、2人とかわされていく、???「F野さん!」の声。なんと100マイルを走っているI西君だ。速いぞ!かっこいいぞ!っと彼の後ろ姿を見送って、俺はマイペース。80キロ、90キロ…、とにかく長い長い下りがこたえる。最後、村に帰って来て6キロほどのアスファルト道が嫌なほど長く感じた。それでも、とうとうやってくるゴール!!!痛いの、辛いの、でも完走できたことには満足感があったな。